10年前の今日、私は大学の医局の派遣で茨城県の鹿島灘にある、鹿島労災病院というところに赴任していました。5階にある内科病棟で仕事をしていたところ、恐ろしい縦揺れが地鳴りとともに突然襲ってきました。入院ベッドがずり動き、ここかしこから入院患者さんの悲鳴が聞こえ、ぐにゃぐにゃに波打つ病院の廊下を必死に走り回れりながら何かをしようとしてましたが、実際何をどうしていたのか、正直あまり覚えていません。そうこうしているうちにニュースから津波警報が出されました。病院は海岸線から1kmくらいしか離れておらず、職員皆で津波の被害を覚悟しました。地震の合間をみて、急いで病院近くの宿舎に家族を迎えに行き、病院に避難するため、まだ小さかったうちの子も含め家族皆で走りましたが(周辺は畑と住宅だけで、高い建物はその病院だけでした)、その時だけはさすがに津波が来たらアウトだな、と死を覚悟しました。程なくして、すぐ近くの鹿嶋港に津波が到達し、甚大な被害を出していましたが、鹿島灘ではどういうわけか津波の勢いが弱まったようで、防潮堤を乗り越えることもなく、病院は辛くも津波をかぶることは免れました。全くもって運が良かった、ただそれだけでした。本日ニュースで当時の映像をみて、改めて助かったことに感謝をしました。 今日はあまりおもしろいことは書けません。コロナだなんだといろいろと大変ですが、普通の日常を大切にしていきたいと思います。 |